今回の縫製はロックミシンを使います
今回の縫製にはロックミシンを使います。一般的なご家庭ではなかなか目にすることもないかもしれませんが、布の端を処理しながら縫うことができて、伸縮性のある生地を縫い合わせることができるミシンです。筒状に巻かれた糸は通称「コーン」と呼ばれ、ネットなどでも購入できます。一度に4本使うので (※FitWanでは、2本針4本糸のロックミシンを使用しています。) 、色が変わるたびにそこが大変、と言う方もいらっしゃいますが、生地と糸の色を揃えてあげるとやはり仕上がりがきれいになります。
※家庭用ミシンでの作り方は改めて用意させていただきます。
細かい技ですが、ロックミシンの糸を替える時は前の糸に抜かずに、そこに新しい糸を結んでしまって引っ張ると手早くできます。それと、糸の処理にはピンセットがあると便利です。
曲がっているところもまっすぐ、縫製のコツ
さて、いよいよ縫製です。まず袖の部分から縫っていきます。前回用意した袖をこのように(写真)つけていきます。
私は縫製の時には「ソーイングクリップ」を使っています。待ち針は使いません。穴があく、というのと、やはりあぶないからです。クリップは安全で使いやすいです。洗濯ばさみなどで代用できそうな気もしてしまうのですが、平らではないので邪魔ですし、クリップ力がちょっと弱いんです。
下の生地が少し出るようにしながら、カーブになって曲がっているところも、少しずつ伸ばしてまっすぐにしながら縫っていくのがコツです。こうすると仕上がりに立体感が出ます。
だんだん形になってきてからは、脇や端をきちんとあわせるところに神経を使います。合わせ目がきれいだとちょっとうれしいですよね!
よく、縫う時は上見ごろが上、と言われたりします。今回のシャツは、パイピングをしているので、それが最後に来た方が縫いやすいので、そこは意識しますが、あとはあまり気にせずに順番を決めています。縫い始めもパイピングの時は、注意しながら長めにもって、メスをあげながら間にいれるようにして押さえてあげるとずれにくいです。
形になりました!
最後に端の始末をしていきます。ロックミシンの最初と最後にできる空環(からかん/糸だけが網目のようになった部分)を、太めの針で中に入れ込んで切ります。空環をそのままにしておくと、見た目もよくないですし、ここからほどけていってしまいます。
最後は端をまつり縫いして終了。ミシンでおさえているものもよく見ますが、家庭用のミシンでやろうとするとすぐに引っかかってしまってうまくいかないので、私は手でまつることを推奨しています。
さあ、完成、早速試着です。いかがですか?